秋のおしゃれ – A letter from Paris

すっかり秋めいてきたパリ…
ホリデーシーズンに向けてお洒落を楽しめる季節になりました。
オフィスに何を着て行こうかなと鏡の前であれこれ考えるのも新鮮です。
パリの街には、お洒落の参考になるマダム達が闊歩していますが、
30代以上の女性からは「これが流行り」というものは消滅します。
流行を追いかけて、皆と同じ様な格好をする10代を経て、だんだんと何が好きで何が自分に似合うのかが分かり流行に左右されなくなり、年齢を重ねるほど、個性的になっていきます。
思わず振り返ってしまう程のお洒落なマダム達。
カラフルで派手な印象を与える彼女達ですが、服を観察すると例外なくシンプルな形で黒、ブルーマリン(ネイビー)、焦げ茶、ベージュ、 白が基本色。
でも差し色のアクセサリーの使い方がとても個性的なんです。
帽子、スカーフ、大判ショール、ネックレスやブレスレット、ピアス、リング、ベルト、そしてバッグや靴まで、好みの色を好きなだけ盛って、
使うアクセサリーによって魔法のように印象を変えてみせるのです。
パリジェンヌは必ず帽子から靴まで全身が映る鏡を持っていて、それらの小物をどんなバランスで、どう着ければ自分が一番素敵に見えるのかを熱心に研究しています。
おしゃれな先輩、イザベル
私のオフィスの先輩、イザベルは、プラチナシルバー のショートカットに常に大きいイヤリングが魅力的です!
今日は薄手の黒セーターに黒ワイドパンツ、赤ベースの大判スカーフを無造作に巻いて、セーターの袖の上から大きめの赤い時計を着けています。
彼女が動く度にそれが目に入りとても印象的です。
あえて良く使う右腕に時計をしているのも計算ずく。
黒×赤はパリジェンヌの王道の差し色使いなんです。
「おしゃれは自分を表現、主張すること。
他人にどう見られるかなんて関係ない。個人の価値観を大切に常に研究心と好奇心を持って、自分だけのスタイルを開拓していく」というのが、パリジェンヌ。
人と違う物を求めて、古着を探したり、「あら、このマフラー、祖父のお下がりよ」なんていう強者もいます。
イザベルは「年齢に比例して、どんどんアクセサリーが大きくなってきたのよねぇ。 」と笑いますが、それは自分への自信の大きさの現れなのでしょう。
もちろんお洒落で一番大切なのは、美しい姿勢を保つ事。その努力もしているはずです。
私は、まだまだ細めのリングやブレスレットを重ね着けしているくらいですが(実は若い人は地味めでシック)
素敵な10年後を目標に日々鏡に向かっています♡